天然更新と単一種植栽の違いが土壌分解系に与える影響

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タイトル別名
  • Effects of natural regeneration and monospecies planting on organic matter decomposition

抄録

<p>森林生態系において、土壌分解系は有機物の無機化や栄養塩循環を駆動する重要なプロセスである。森林管理では、伐採や造林等に伴い植物及び土壌生物相を変化させるが、一方で異なる森林施業の手法が土壌分解系に及ぼす影響とその時間変化について定量的な評価が進んでいない。そこで本研究では、森林施業の違いが土壌分解系に与える影響を評価した。</p><p>調査地は北海道北部に位置する北海道大学天塩研究林である。北海道では、森林の更新を阻害するササを重機で掻き起こす施業が実施されている。ササと共に栄養塩等も表土ごと取り除かれるため、土壌の発達過程が掻き起こし施業後の年数に依存する。天塩研究林では、掻き起こし後に自然の樹木加入に任せる天然更新施業と苗木植栽施業の双方を約50年前から実施しており、多数の年代の天然更新地と植林地を有している。この場所で各施業、年代ごとに、ティーバッグを用いた分解機能と、微生物データを取得した。</p><p>結果として、天然更新地と植林地でともに分解率が増加、OTU数が減少する傾向が見られた。また天然林と比較すると、植林地では分解特性と微生物群集どちらも、天然林とは別の状態に発達していくことが分かった。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952111744
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_647
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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