針広混交林における30年の時間変化と植生の空間分布に対する鳥類の反応

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タイトル別名
  • Birds' responses to 30-year change and vegetation spatial distribution in mixed coniferous and broadleaf forests

抄録

<p> 2022年の4月から12月に、愛知県北東部のスギ人工林および針広混交林で、鳥類相の調査を行った。ラインセンサス(以下センサス)(早朝、毎月上・下旬)に、音声録音(早朝・夜間、毎日)を併用した。センサスでは、6目22科44種の鳥類を確認した。その種構成をOhno and Ishida(1997)による30年前の同所でのセンサス結果と比較すると、アオバト、キバシリ、キビタキ、キセキレイなどが新たに移入していた。また、外来種であるソウシチョウも発見された。一方で、コマドリなどの一部の種は姿を消した。音声録音では、センサスの結果にないジュウイチやアカショウビンなどの他、夜行性のヨタカやフクロウを確認した。</p><p> ライン上の植生との関係をみると、スギ人工林よりも針広混交林で鳥類の種数が多く、多様度指数も高かった。この傾向は、留鳥(一年中生息している鳥)よりも夏鳥(春から初夏に渡ってきて繁殖する鳥)・冬鳥(晩秋に渡ってきて越冬する鳥)で顕著だった。また、種ごとに選好性が異なり、例えばカケスはどの植生も幅広く利用したが、エナガは広葉樹のある林分を強く選好した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952124160
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_661
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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