森林認証が林業労働と労働安全へ及ぼす影響―静岡県天竜地域を例に―

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タイトル別名
  • Effects of forest certification on forestry labor and occupational safety -Case study in Shizuoka-

抄録

<p>持続可能な森林管理において、林業労働者の技能と労働安全が担保されなければならない。一部では森林認証によって実現している国もあり、ドイツではチェーンソー技能認定制度との紐づけがされている。本研究では、日本における持続可能な森林管理を行っている例として、FSCのFM認証取得者に着目し、森林認証が林業労働と労働安全へ及ぼす影響を捉えることを目的とする。グループ認証を取得するための協議会があることで民有林に加えて国有林が認証林に含まれていることが特徴である、静岡県浜松市の天竜地域を対象とした。浜松市は2010年にFSCのFM認証を取得し、FM認証グループマニュアルを作成した。このマニュアルのⅢ章にあたる「仕様書」において、「作業手順」と「環境配慮」の明文化が初めて行われた。明文化によって、現場における安全作業の意識が一層高まり、安全装備の徹底へ繋がったという。2~3年ほど前からは、FSCの国内規約の新設によって労災強度率と労災度数率を算出するようになった。このことは、明文化の効果を一定程度数値化することであり、協議会の構成員で労働安全の現状を共有し、安全対策への取り組みを促しているといえる。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577740952173696
  • DOI
    10.11519/jfsc.134.0_78
  • 本文言語コード
    en
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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