芦田川水系の河川争奪と天然記念物「久井・矢野の岩海」の形成

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  • Piracy of the Ashidagawa River System and Formation Mechanism of the Kui and Yano Boulder Fields

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抄録

国の天然記念物である「久井・矢野の岩海」は巨礫が谷底に集積した特殊な地形である。花崗岩の風化とともに,細粒物質のみが侵食,除去されることにより,コアストーンが残留した「疑似岩塊流」とされる。コアストーンは花崗岩域で普遍的に生成されるが,岩海は約14km 離れた指定地付近に限られる。一方で,いずれの地点も争奪河川の分水界近くに位置する。本研究では,芦田川の河川争奪地形および久井の岩海の地形を記載し,それらの発達について考察した。その結果,いずれの岩海の指定地も,争奪河川の最上流に位置するものの,河川争奪が生じても数十m程度のわずかに下刻が生じるような絶妙な地形環境であったと考えられた。

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