保存的に経過観察した特発性気腹症の2例

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タイトル別名
  • Conservatively Followed Spontaneous Pneumoperitoneum Reports of Two Cases
  • ホゾンテキ ニ ケイカ カンサツ シタ トクハツセイキフクショウ ノ 2レイ

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抄録

<p>症例1は70歳,男性.小細胞肺癌に対する化学療法目的の入院中に撮影した胸部X線写真で腹腔内遊離ガス像を認め,当科へ紹介となった.保存的治療を行い,第9病日に退院となった.症例2は74歳,女性.両側肺多発結節の経過観察目的に撮影した胸部CTにて腹腔内遊離ガス像を認めたため,当科へ紹介となった.外来での経過観察を行い,第46病日の腹部CTで腹腔内遊離ガス像の減少を確認し,終診とした.特発性気腹症は腹腔内遊離ガス像を認めるものの,消化管穿孔などの明らかな原因が特定できず,腹膜刺激症状や炎症所見に乏しいものとされている.本邦でもこれまでに開腹手術を施行し過大な侵襲となった症例報告が散見されるが,特発性気腹症は保存的治療で経過観察が可能である場合も多いため,その診断と治療選択の判断には注意が必要である.</p>

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