外来での骨粗鬆症リエゾンサービス活動

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • ~自己注射の指導を通じて~

抄録

【目的】現在高齢化を迎える本邦において骨粗鬆症治療を普及するための骨粗鬆症リエゾンサービス(以下OLS)活動は必要不可欠となりつつある。しかしOLS活動の問題点の1つにOLSスタッフの孤立化や負担の増加が挙げられる。当院整形外科外来では現在2名の骨粗鬆症マネージャー(看護師)が中心となり骨粗鬆症患者の対応をしている。上記問題を解決するため、どの看護師でも自己注射指導を出来るようなプロトコールを作成したのでその結果を報告する。【方法】2020年1月~2021年8月にテリボンオートインジェクターを初回導入した45名の患者へ製薬会社のビデオ、骨粗鬆症マネージャーが作成した副作用や対処法の説明書、指導後看護記録用テンプレートを使用して看護師が自己注射指導を行い、1年後の継続率、骨粗鬆症マネージャーとその他の看護師での指導時間の差、骨粗鬆症マネージャー以外の看護師の意識向上につながったかを評価した。【結果】1年治療継続率は60%であった。説明時間の差はマネージャーが平均23分に対しそれ以外の看護師が平均20分であった。アンケートでは骨粗鬆症マネージャー以外の看護師全員が指導前より骨粗鬆症の治療や継続の必要性の理解が深まったと回答した。【考察】外来看護師全員が自己注射を指導できるようになり骨粗鬆症マネージャーの負担の軽減になった。指導時間の差は骨粗鬆症知識の差と思われる。【結語】プロトコールを作成したことは患者のみならずスタッフの骨粗鬆症の理解と治療の重要性を伝えるきっかけになった。今後も骨粗鬆症の治療は多様化し、さらなる知識の理解と向上が必要となる。今後も患者及びスタッフへの啓発活動を行い、医療の質の向上、さらには2次骨折予防へとつなげたい。

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390577763027587200
  • DOI
    10.32185/dij.6.1_47
  • ISSN
    2433667X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

問題の指摘

ページトップへ