三島由紀夫〈菊田次郎もの〉論
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- 中村 佑衣
- 聖心女子大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Yukio Mishima's Jirō Kikuta Series: The Meta-Fictional Function of “Tabi-no-bohimei”
- ――「旅の墓碑銘」のメタフィクションの意義――
抄録
<p>本稿は三島由紀夫の〈菊田次郎もの〉、三作目「旅の墓碑銘」(『新潮』一九五三年六月)のメタフィクションの意義を考察した。メタフィクションによって本作品は、読者が慣れ親しんできた〈主人公=作者〉とする定式、及びその定式を成立させる写実主義(リアリズム)の再検討を読者に促す。『仮面の告白』(一九四九年七月)を契機に形成されつつあった「三島由紀夫」像を相対化することで、戦後の三島文学が次の段階に進んだことを本稿は指摘した。</p>
収録刊行物
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- 日本文学
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日本文学 67 (6), 36-46, 2018-06-10
日本文学協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390578141474053632
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- ISSN
- 24241202
- 03869903
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可