全国調査結果にみる医療ソーシャルワーク記録の現状と課題――経過記録法の統一状況および医療ソーシャルワーク実践との関係性に着目して――

  • 髙石 麗理湖
    国際医療福祉大学医療福祉学部医療福祉・マネジメント学科

書誌事項

タイトル別名
  • Current Status and Challenges of Social Work Recording in Health Services as Seen in the Results with a Nationwide Survey: Focusing on the Unification Situation of Progress Recording Method and the Relationship with Social Work Practice in Health Services
  • ゼンコク チョウサ ケッカ ニ ミル イリョウ ソーシャルワーク キロク ノ ゲンジョウ ト カダイ : ケイカ キロクホウ ノ トウイツ ジョウキョウ オヨビ イリョウ ソーシャルワーク ジッセン ト ノ カンケイセイ ニ チャクモク シテ

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抄録

<p>MSW記録の標準化などの必要性が指摘されているが,MSWに相応しい経過記録法などは示されていない.そこで,経過記録法の統一状況および使用する経過記録法とMSW実践の関係性に着目し,MSW記録の現状と課題を明らかにすることを目的に全国調査を実施した.目的変数を「経過記録の統一状況」,「使用する経過記録法」,説明変数を「面接時と記録時の意識」,「経過記録の学習状況」などに設定し決定木分析した結果,経過記録法の統一が面接時と記録時の「ケアと利用者との相互関係」の意識を高めることに影響を与えていた.また,面接時や記録時の意識,組織環境によって経過記録法が左右される実態があり,SOAPや叙述形式ではMSWの実践が十分に明記できないことが明らかになった.さらに,記録教育の重要性が浮き彫りになった.各経過記録法の課題や特性を踏まえ記録教育を実施し,そのうえで各経過記録法を使用する必要がある.</p>

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 63 (4), 50-61, 2023-02-28

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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