結核性孤立性外腸骨動脈瘤破裂の1例

DOI
  • 吉田 誉
    独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター心臓血管外科
  • 下江 安司
    独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター心臓血管外科
  • 細谷 祐太
    独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター心臓血管外科
  • 奥田 直樹
    独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター心臓血管外科
  • 川人 智久
    独立行政法人国立病院機構四国こどもとおとなの医療センター心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名
  • Successful Treatment for a Ruptured Solitary Tuberculous Aneurysm of the Left External Iliac Artery: A Case Report

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抄録

<p>極めて稀な結核性外腸骨動脈瘤破裂の1手術例を経験したので報告する.症例は75歳,女性,8カ月前に胸膜炎のため他院での入院治療を受け抗生剤投与により軽快した.その際に提出されていた胸水より結核菌が検出されていた.今回2週間前より左下腹部痛と発熱のため近医にて腸腰筋膿瘍を疑われ抗生剤治療が行われるが改善せず,単純CT検査および腰部MRIが施行され動脈瘤破裂の可能性があり当院へ転送となった.造影CT検査を施行し感染性左外腸骨動脈瘤破裂と診断した.緊急開腹手術を行い,瘤切除と洗浄ドレナージおよびリファンピシン浸漬人工血管による非解剖学的バイパス術を施行した.局所より結核菌を検出し病理組織学的検査でも瘤壁に特異的な結核病変を認めたことから結核性動脈瘤と診断した.術後には抗結核薬による化学療法を行い術後68日目に軽快退院した.術後1年間化学療法を継続し中止後も5年以上を経過して再発は起こっていない.</p>

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