北海道オホーツク海沿岸のΔRの検討

書誌事項

タイトル別名
  • Examination of ΔR (local marine reservoir correction) Value in the Sea of Okhotsk Coast, Hokkaido

抄録

<p> 海洋生物化石の14C年代をより一層正確な暦年代に較正するためには,14C年代較正プログラムにΔR(試料採取地点の14C年代の補正値)を入力しなければならない。Omoto et al.(2010)が報告した北海道オホーツク海沿岸のΔR(-158 yr)は,太平洋沿岸や日本海沿岸のΔR(34 yr~345 yr)と乖離している。この結果を踏まえて北海道オホーツク海沿岸のΔRを新たに決定するため,斜里町のオシャマップ川遺跡とトーツル沼1遺跡から木炭と貝化石をペアとする合計4組の試料を収集してAMSによる14C年代測定を行い,Marine20にもとづきΔRを計算した。その結果,オシャマップ川遺跡III層のΔR(1σ)は-94±60 yrとなり,またトーツル沼1遺跡のPit 2から55±46 yrと135±45 yr(平均95±64 yr)のΔRが得られた。新たに決定されたΔRは,かつてトコロ貝塚の試料にもとづき決定された-158 yr(Marine20にもとづき計算すれば-323±42 yr)とは大きく異なる。</p>

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参考文献 (11)*注記

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