蛍光収量法を用いた軟X線XAFSによる鉄酸化物の状態分析

書誌事項

タイトル別名
  • Chemical State Analysis of Iron Oxides Using Soft X-ray Absorption Spectra Taken with the Fluorescence Yield Mode

説明

<p>筆者らは蛍光収量法による軟X線XAFSに生じる自己吸収効果の補正法を検討してきた.今回,鉄酸化物,水酸化物を対象に自己吸収の補正をしたスペクトルを用いて化学状態分析の可能性を検討した.用いた自己吸収補正法は,(1)金属元素の吸収端域で酸素の蛍光収量PFY(O)の逆数をスペクトルとする逆蛍光収量法IPFYと(2)金属元素の蛍光収量PFYをPFY(O)で除する蛍光収量比法PFYRである.価数の異なったFeO,Fe3O4,Fe2O3のスペクトルは両補正法ともケミカルシフトを示し,化学状態分析は可能である.IPFYでは,膜厚や粉末,ペレットなどの試料形態によって強度が大きく変化するが,PFYRでは強度はほぼ一定となり試料間の比較が容易となる.水酸化物と酸化物のスペクトルはIPFY,PFYRともにケミカルシフトがなく,O K-edge XAFSにわずかな形状差が認められた.</p>

収録刊行物

  • X線分析の進歩

    X線分析の進歩 50 (0), 79-90, 2019-03-31

    公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390578283211113984
  • DOI
    10.57415/xshinpo.50.0_79
  • ISSN
    27583651
    09117806
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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