くも膜下出血発症時に片麻痺を生じた若年の破裂脳動脈瘤の1例

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タイトル別名
  • A case of aneurysmal subarachnoid hemorrhage in a young adult with hemiparesis

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抄録

<p>症例は17歳女性.夜間就寝中に突然の頭痛を自覚,顔面を含む右半身の脱力も出現しており,当院に救急搬送された.頭部CT検査でくも膜下出血がみられ,脳血管3D-CT-angiographyでは左内頸動脈先端部に4 mmの囊状動脈瘤がみられた.破裂脳動脈瘤に対し脳動脈瘤頸部クリッピング術を施行し,術後は脳血管攣縮対策を行った.リハビリテーションを行い麻痺は消失し,良好な術後経過であったが,術後の頭部MRI検査で左レンズ核線条体動脈の灌流域に虚血巣がみられた.虚血の原因となる基礎疾患はなく,発症時から麻痺を呈しているため,今回のくも膜下出血が中大脳動脈穿通枝の虚血に何らかの影響を及ぼしたと考えた.若年のくも膜下出血例で稀な病態であり,文献的考察を加え報告する.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 45 (4), 331-336, 2023

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (12)*注記

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