舌骨の機械的刺激が誘因と考えられた脳梗塞患者に舌骨切除を行った2症例

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タイトル別名
  • Two Cases of Resection of the Hyoid Bone Contributing to Ischemic Stroke, Caused by Mechanical Stimulation of the Hyoid Bone
  • ゼッコツ ノ キカイテキ シゲキ ガ ユウイン ト カンガエラレタ ノウコウソク カンジャ ニ ゼッコツ セツジョ オ オコナッタ 2 ショウレイ

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抄録

<p>背景と目的:虚血性脳卒中は,高血圧,糖尿病,高脂血症,アルコール,喫煙などにより発症する疾患として広く認識されている。しかし,舌骨が原因となることはほとんど認識されていない。方法:今回われわれは,舌骨の機械的刺激が虚血性脳梗塞の原因となった2症例を経験したので報告する。症例1(69歳,男性)は再発性脳梗塞をきたし,症例2(71歳,男性)は,高血圧と高コレステロール血症の既往があった。2例とも,頸部エコー,CT,CTA,MRI,Angioといった複数の画像検査を組み合わせ,舌骨が頸動脈へ機械的刺激を加えて発症したと考えた。脳神経外科による治療と同時に,耳鼻咽喉科医による舌骨大角と甲状軟骨上角の切除が行われた。以後,新たな脳梗塞の発症は生じていない。結論:舌骨に関連した頸動脈損傷は脳卒中の稀な原因となるが,多くの医師は認識していない。3D-CTAを含めた画像検査は,診断の一助となりうる可能性がある。</p>

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参考文献 (26)*注記

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