ウッドショックと北東北地方の林業生産力

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タイトル別名
  • The Relationship between “Wood Shocks” and Forestry Productivity the Northern Tohoku Region in Japan

抄録

本論に与えられた課題は,ウッドショックによって丸太価格と需要が上昇したにもかかわらず十分な木材供給がなされなかったことを受け,1) ウッドショック下の北東北地方の価格上昇の実態と,2) ウッドショック下の川上の反応について,明らかにすることである。そこで本論では,まず,研究対象となる北東北地方の木材生産・流通構造の特徴を概観した上で,政府統計に基づきウッドショック下の北東北地方における丸太価格・製品価格の動きを確認し,国・県の業務資料ならびに森林所有者,林業経営体,林業団体,行政等の林業関係者への聞き取り調査によって,分析を進めた。その結果,北東北地方の林業生産力は,林業経営体の経営戦略に左右されることが明らかになった。その経営戦略は,主に,①素材生産事業と造林・保育事業の労働配分,②立木購入と国有林請負事業の事業比率の調整,③立木在庫の質や量による事業地選択,④大規模流通事業体を介することによる心理的費用をも含む取引費用の平準化であった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390578614162715648
  • DOI
    10.20818/jfe.69.1_16
  • ISSN
    24242454
    02851598
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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