この論文をさがす
抄録
特別支援学校学習指導要領(2017)では「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指す教育活動が求められている。重度・重複障害児や病弱児において,病気の状態や学習環境に応じた指導方法を工夫し,効果的体験的学習活動を展開することが記されている。ベッドサイド学習を余儀なく受けることとなる重度・重複障害児にとって,ICT を利活用することは必須である。そこで,本研究ではベッドから起き上がることが困難で意思表示を発声の強弱で行う実態の重度・重複障害生徒に対する ICT 機器使用の疑似体験学習を行なった。興味関心が狭いこの生徒にコスチューム等で雰囲気作りを図るなどの環境設定を行うことによって,3回の学習活動全てに,終始覚醒して発声と表情による良好な反応が見られた。これらの学習活動では,日常に見られることの少ない笑顔が多く見られ,学習に参加している様子を十分引き出すことができた。
収録刊行物
-
- 鳴門教育大学情報教育ジャーナル
-
鳴門教育大学情報教育ジャーナル 20 73-79, 2023-03
鳴門教育大学情報基盤センター
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390578680539952768
-
- NII書誌ID
- AA12563855
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB