質問形式による無回答率の差と生活満足度の変化 : 高槻市民郵送調査の累積データの基礎分析

DOI 機関リポジトリ HANDLE Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • The Differences in Non-Response Rates by Question Structure and Changes in Life Satisfaction : Descriptive Analyses of Repeated Cross-Sectional Data Obtained from the Takatsuki Citizen Mail Survey
  • シツモン ケイシキ ニ ヨル ムカイトウリツ ノ サ ト セイカツ マンゾクド ノ ヘンカ : タカツキ シミン ユウソウ チョウサ ノ ルイセキ データ ノ キソ ブンセキ

この論文をさがす

抄録

「高槻市と関西大学による高槻市民郵送調査」は、関西大学総合情報学部の社会調査実習の一貫として行われ、本稿の執筆時点で2011年から2022年(計12回)の社会調査が蓄積されている。この反復横断調査データの特長は、12年間における「調査実施方法と回収率の不変性」である。本稿は、その特長を活かして、2つの基礎分析を行う。第1は,質問形式による無回答率の差の分析である。属性の質問形式に関しては、調査年によって多少の変更があり、これらの変更によって無回答率にどのような差が生じるのかについて確認する。分析の結果、年齢や婚姻状態、子どもの質問に関しては、分岐が発生した場合、無回答率が高まるなど、いくつかの知見が得られた。第2は、生活満足度の変化である。内閣府の世論調査では、2019年から2021年にかけて生活満足度が大きく低下したことが示され、その主な理由として「新型コロナウイルスの流行の影響」と「調査モードの変更」の2つの説が考えられる。高槻市民郵送調査では、2020年前後で、生活満足度にほとんど変化がないことから、世論調査における生活満足度の低下の理由は、後者の説が支持される可能性が高いといえる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ