肛門周囲膿瘍を契機に診断された感染性前仙骨部epidermoid cystの1例

  • 青山 諒平
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科
  • 榎木 佑弥
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科
  • 井上 一真
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科
  • 寺脇 平真
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科
  • 伊東 大輔
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科
  • 宇山 志朗
    日本赤十字社和歌山医療センター消化器外科

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Infected Presacral Epidermoid Cyst with Perianal Abscess
  • コウモン シュウイ ノウヨウ オ ケイキ ニ シンダン サレタ カンセンセイ ゼン センコツブ epidermoid cyst ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は70歳,男性.尾骨周囲疼痛と肛門部違和感を主訴に当院を受診した.右臀部に弾性軟の有痛性腫瘤を触知し,CTで仙骨前面から直腸右側壁にかけて90×75mmの多房性嚢胞と右臀部膿瘍形成を認めた.肛門周囲膿瘍を伴った感染性前仙骨部嚢胞性腫瘤と診断し,切開・排膿ドレナージを施行したが,発熱,疼痛が再燃したため,15PODに経仙骨的アプローチにて尾骨合併腫瘤摘出術を施行した.病理組織学的にepidermoid cystと診断となり,術後排便機能障害や再発を認めていない.</p><p>前仙骨部は胎生期組織の遺残により種々の腫瘤が発生し,感染の合併や悪性化の懸念があるため,速やかな完全切除が望ましいとされる.感染を伴った巨大な前仙骨部epidermoid cystであったが,経仙骨的アプローチにて切除手術が可能であった.</p>

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参考文献 (10)*注記

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