妊婦の唾液中<i>Porphyromonas gingivalis</i>量と食事回数・喫煙歴・口腔ケアとの関連:横断研究
書誌事項
- タイトル別名
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- Association of salivary <i>Porphyromonas gingivalis</i> with frequency of meals, smoking history and oral care in pregnant women: a cross-sectional study
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説明
目的:妊婦の唾液中歯周病菌の1つであるPorphyromonas gingivalis(P. gingivalis)の濃度と食事頻度,喫煙歴,口腔ケアとの関連を検討する.方法:75 人の妊婦を対象に,妊娠中期と妊娠後期にオンラインによる自記式質問調査と唾液サンプルの収集を行った.唾液中P. gingivalis の測定は,リアルタイムPCR によって定量的に検出した.妊娠中期および後期における唾液中P. gingivalis と食事回数,口腔ケア,喫煙歴との関連は,Mann-Whitney U 検定とSpearman順位相関を用いて分析した.結果:妊婦の食事頻度は,妊娠中期,後期ともにP. gingivalis の密度と関連はなかった.喫煙歴は,妊娠中期(P = 0.007),後期(P < 0.001)ともにP. gingivalis の密度の増加と有意に関連していた.歯磨きの回数は,妊娠後期のP. gingivalis の密度と負の相関がみられた(rs=.0.270,P = 0.04).結論:妊娠期の歯周病菌の1つである歯周病P. gingivalisの増加は,喫煙歴と歯磨き回数と関連することが示唆された.<br><br>【キーメッセージ】<br>1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?<br> 研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?<br>→歯周病菌の1つであるP. gingivalis は,早産に影響を与える歯周病菌として注目されているが,妊娠期のP. gingivalisの増殖の要因は明らかにされていない.そこで,妊婦の唾液中P. gingivalis 密度と食事の頻度,喫煙歴,口腔ケアとの関連をテーマとした.<br><br>2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?<br>→ 妊娠期のP. gingivalisの増殖の要因が明らかになれば,妊婦の歯周病予防につながる.<br><br>3.今後どのような技術が必要になるのか?<br>→妊娠期に増加するプロゲステロンやエストロゲンとP. gingivalisの密度との関連の検討.
収録刊行物
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- 看護理工学会誌
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看護理工学会誌 10 (0), 211-220, 2023
看護理工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390578768999984000
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- ISSN
- 24326283
- 21884323
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可