小児・思春期の慢性頭痛

DOI
  • 藤田 光江
    筑波学園病院小児科 東京クリニック小児・思春期頭痛外来

書誌事項

タイトル別名
  • Chronic Headaches in Children and Adolescents : Possibility of Frequent Absenteeism at School
  • ―不登校・不規則登校につながることもある―

抄録

<p>子ども(小児・思春期を含む)の頭痛の多くは,片頭痛,緊張型頭痛と診断される.片頭痛は月2~4日程度の中等度~重度の頭痛発作で,発症時刻はまちまちであり治療薬も有効である.緊張型頭痛は,頭痛の治療薬が効かず,ときに慢性化し,学校欠席の理由となることがある.頭痛が月15日以上,3カ月以上持続すれば,慢性連日性頭痛(CDH)といわれる.CDHの子どもは学校のある朝,強い頭痛を訴え,起きられずときにはそのまま寝ていて,頻回あるいは長期の学校欠席につながっていく.CDHの子どもには,治療薬が効かず頭痛は続くこと,興味のあることを探しながら頭痛と付き合って生活するよう勧める.頭痛ダイアリーの記載や登校カレンダーの作成は,学校欠席の多い子どもに対し行動療法として有益である.また,保護者とは別に子どもへの支持的精神療法も必要であり,よい転帰につながる.学校欠席に関連する頭痛に対しては早期介入が必須である.</p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 63 (5), 430-435, 2023

    一般社団法人 日本心身医学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390578780306006656
  • DOI
    10.15064/jjpm.63.5_430
  • ISSN
    21895996
    03850307
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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