寄生性フジツボ(フクロムシ)の生物学

書誌事項

タイトル別名
  • Biology of Parasitic Barnacles
  • An Unique Root or Mycelia-like Barnacle Body Specialized for Parasitization
  • 寄生に特化した根・菌糸状の体を持つ動物の謎

この論文をさがす

説明

<p>寄生性フジツボはおぞましい寄生性生物の代表格とされる.それは宿主をフジツボの栄養供給装置,扶育装置,乳母ロボットにしてしまうからである.宿主は栄養を搾取されるだけではなく,その生殖機能が抑制され,甲斐甲斐しく寄生性フジツボとその幼生を育てるために一生を捧げる.寄生された雄宿主の形態は疑似雌化し,フジツボ胚の扶育のために,雌が通常行う抱卵行動と類似の行動を行うようになる.本稿では,寄生性フジツボの概要を解説するとともに,我々が行っているトランスクリプトーム解析の結果を元に,インテルナによる栄養収奪やエクステルナへの栄養の輸送,および宿主制御に関する作業仮説を提示する.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 60 (9), 459-466, 2022-09-01

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ