レトロスタイルの食器制作および食器を使用した料理とテーブルコーディネート提案

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タイトル別名
  • Proposal of retro style tableware and cooking and table coordination using tableware

抄録

<p>【目的】陶磁器の国内最大の生産地である岐阜県多治見市は美濃焼で有名である。近年,国内では食文化や生活様式の変化から食器に対する価値観に変化が見られる。さらに,外国からの輸入食器が増加したことで,岐阜県内の食器出荷額や事業所数は,ピーク時の約4分の1に減少した。本研究では多治見市にあるブランド名「寿山」の丸仙化学工業所と協働してレトロスタイルの個性的で市場で販売可能な食器の制作を行った。さらに,制作した食器を使用して料理とテーブルコーディネートの提案を行った。 </p><p>【方法】レトロスタイルの食器は,食器を使うターゲットおよび空間と料理のイメージコンセプトからデザイン画5種類を作成し,これに基づき紙粘土で試作したものを用いて丸仙化学工業所と協議して2種類を選んだ。食器の制作は丸仙化学工業所で行い,タタラ製法を用いた。食器のデザイン修正と決定,食器の試作を経て食器を完成させた。完成した食器に合う料理とテーブルコーディネートを提案した。 </p><p>【結果】食器の制作で決定したデザインのダブルフェイスは,直径180 mm×高さ36 mmの白色で凹(表)面と凸(裏)面の両面に料理が盛れるデザインが特徴であった。また,地色が白であるため料理の色を選ばず,両面には異なる量と形態(汁けの有る無しなど)の料理を盛ることができる食器であった。決定したデザインのレンガは食器の淵に茶系のモザイクタイルを描いた地色がアイボリーの直系260 mm×高さ20 mmのやや深さの有る丸皿であり,パスタやメインディッシュを盛れる食器であった。作陶においては,技術や予算の面からデザインどおりの食器を作ることが難しい点があったが,ほぼ予定通りにデザインした食器が制作できた。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390578902349096704
  • DOI
    10.11402/ajscs.34.0_106
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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