大学生のストレスコーピングの列記と共有の体験の効果

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  • The Effect of the Coping Listing and Sharing among University Students

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抄録

本研究の目的は,自身のコーピングの列記と他者とのコーピングの共有によって心理的ストレス反応とストレス場面における対処の自信に変化が生じるか検討することと,大学生のコーピングの分類を行うことであった。大学生17名を対象にコーピングリストの作成と共有を実施し,分散分析を用いて心理尺度の得点の差を検討した。その結果,コーピングの列記とリストの共有の直後にネガティブ情動が軽減し,セッション全体を通して落ち着きの状態が改善したことが示された。その要因としてセルフ・モニタリングによる自身のコーピングの俯瞰的理解の促進と,気晴らし活動による不快な思考の鎮静化が考えられる。一方で,ポジティブ情動,ストレス緩衝,怒りの制御においては有意な差は示されず,コーピングの個数設定や自己開示の抵抗がみられた可能性も示唆された。また,コーピングの分類について,【他者との交流活動】,【消費活動】,【身体的活動】,【頭脳的活動】,【視覚的活動】,【聴覚的活動】,【推し活動】,【休息活動】,【問題への直接対処活動】,【自己への活動】の10のカテゴリーに分類された。

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