高齢者が配食サービスを選択する要因:「高齢者の日常生活に関する意識調査,2014」の二次分析から

  • 髙橋 えり
    関西大学大学院総合情報学研究科博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • FACTORS IN THE ELDERLY’S CHOICE OF A MEAL DELIVERY SERVICE: SECONDARY ANALYSIS OF SURVEY OF ATTITUDES AMONG THE ELDERLY TOWARD DAILY LIFE, 2014
  • コウレイシャ ガ ハイショク サービス オ センタク スル ヨウイン : 「 コウレイシャ ノ ニチジョウ セイカツ ニ カンスル イシキ チョウサ,2014 」 ノ ニジ ブンセキ カラ

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抄録

<p>目的:高齢者が自らの食事の準備ができなくなったと想定した際に配食サービスを解決策として選択する要因について検討する。</p><p>方法:内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査,2014」(全国の 60歳以上の男女から層化二段無作為抽出,計画標本 6000,有効回収数 3893,有効回収率 64.9%)から介護認定を受けていない回答者のデータを抽出して二次分析を行った。配食サービスの選択,非選択を目的変数とし,低栄養状態の認識,現在の健康状態の認識,疾病への不安の程度,買い物の不便さ,経済状態,食事の準備能力,加齢による能力低下の自覚,容易に頼める相手,性別,年齢,都市規模に関連する変数を説明変数としてロジスティック回帰分析を行った。</p><p>結果:分析の結果,女性,収入,低栄養状態の認識がある,疾病の不安の程度,ひとり暮らし,食料品の買い物に不便であることが配食サービスの選択に影響した。さらに,大都市に比べて小都市で選択しないことが示された。健康状態の認識,食事の準備能力,加齢による能力低下の自覚,容易に頼める相手は配食サービスの選択に影響しなかった。</p><p>結論:食事の準備ができなくなった高齢者が配食サービスを選択する要因は,女性,ひとり暮らし,配食サービスの費用を直接負担できる収入,高齢者が低栄養状態を認識すること,病気になるかもしれないという疾病の予測,食料品の調達状況である可能性が高い。そして,配食サービスの選択に都市規模が影響する可能性を示した。</p>

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