令和5年度春季大会 高校生による研究発表最優秀賞を受賞して

  • 長田 牧
    山梨県立日川高等学校 SSH課題研究生物班 指導教諭
  • 窪田 悠喜
    山梨県立日川高等学校 SSH課題研究生物班 発表生徒

抄録

<p>受賞発表題目:「メダカの流れ走性と色別」</p><p>発表者:窪田悠喜,鈴木達也,西川和摩(山梨県立日川高等学校)</p><p>1. 研究発表に至るまでの経緯</p><p> 本校は平成24年にスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受け,3期目を迎える。現在は全校生徒が課題研究に取り組むことで,主体的に課題を発見し,科学的に探究する力を育んでいる。課題研究をSSH事業の中心に据えることで,生徒の論理的思考力や判断力を向上させることを目指している。また,課題研究に必要な技能の習得のため,研究の進め方やプレゼンテーションを学ぶための講演会なども行っている。SSH活動に特化したSSHクラスも設置しており,今回発表した生徒たちはSSHクラスに在籍している。このSSHクラスでは先に述べた講演会以外にフェロー講演会やイギリスの高校との交流発表会を実施し,科学的リテラシーならびに国際性の向上も図っている。本研究はメダカの流れ走性を利用して,メダカの色を見分ける能力を調べた研究である。メダカの色別能力は色の組み合わせや色の濃淡によって異なるという先輩たちの研究に興味を持ち,メダカの色別能力をより具体的に示そうとした。本校の課題研究では生徒の主体性を重視しているため,教員が指導する際は検討相手としての立場を心掛け,生徒が試行錯誤しながら研究に取り組めるよう促している。今回の研究は,生物の資料集にもよく掲載されているメダカの流れ走性に関する実験に生徒らしい発想力が加わったことで,色別能力を図るという興味深い研究につながった。</p>

収録刊行物

  • 日本水産学会誌

    日本水産学会誌 89 (5), 495-495, 2023-09-15

    公益社団法人 日本水産学会

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