頸部 CT 画像242例による茎状突起の長さに関する解剖学的計測および茎状突起過長症症例の検討

  • 峠 早紀子
    いまきいれ総合病院頭頸部・耳鼻咽喉科 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野
  • 花牟禮 豊
    いまきいれ総合病院頭頸部・耳鼻咽喉科
  • 積山 幸祐
    いまきいれ総合病院頭頸部・耳鼻咽喉科
  • 山下 勝
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Clinical Study of the Length of the Styloid Process on CT Images in 242 Cases and a Case of Elongated Styloid Process Removed by External Cervical Incision
  • ケイブ CT ガゾウ 242レイ ニ ヨル ケイジョウ トッキ ノ ナガサ ニ カンスル カイボウガクテキ ケイソク オヨビ ケイジョウ トッキ カチョウショウ ショウレイ ノ ケントウ

この論文をさがす

抄録

<p> 当院で撮影された242例484側の頸部 CT 画像および 3D-CT 画像から茎状突起の長さを測定し臨床的検討を行った. 平均長は 23.6mm であった. 左右差は認めず, 20歳未満と20歳以上では有意差をもって20歳以上で長く, 20歳以上の各年代間では有意な差は認めなかった. 成長期を過ぎて茎状突起の延長はないものと思われた. 30mm 以上の過長茎状突起を有するものは37例で, 男性に有意に多く, 両側例は18例 (48.6%), 片側例は19例 (51.4%) であった. 一側でも過長を有する過長茎状突起症例は男性の19.4%, 女性の10.6%, 全症例の15.3%であった. 頸部外切開にて切除した茎状突起過長症の1例を経験し, 術前評価および手術操作において, 3D-CT 画像および CTA が非常に有用であったため併せて報告する. 茎状突起過長症は多種多様な症状を伴い, 重篤な転帰につながる例も報告されている. 画像検査にて偶発的に過長茎状突起を認めた場合は, 詳細な症状聴取が必要であり, 他科を含めた茎状突起過長症についての連携も重要と思われる.</p>

収録刊行物

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ