世界遺産を目指す活動が地域の文化資産の保存と活用に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Impact of Activities focusing on World Heritage on the Preservation and Utilization of Local Cultural Assets
  • セカイ イサン オ メザス カツドウ ガ チイキ ノ ブンカ シサン ノ ホゾン ト カツヨウ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

日本が1992年に世界遺産条約に批准して以降、地方で世界遺産登録運動が活発化し、地域の文化財への再評価という潮流がみられた。とりわけ、2006年、2007年、文化庁が世界遺産暫定一覧表に掲載する文化資産を全国の自治体に対して、公募したことをきっかけとして、その動きは活発化した。文化庁による公募に応募された文化資産のうち、9件が暫定一覧表に掲載され、27件は掲載されなかった。本稿では、この27件に着目し、その後、世界遺産登録を推進する事業がいかにすすめられているのか/すすめられていないか、またすすめられている場合はその後の活動について網羅的に明らかにするために、27の文化資産群に関して、各自治体に質問紙調査「地域における文化資産の保存と活用に関する調査」を行った。ここでは、その調査結果を示しながら、世界遺産登録制度と国内の文化財保護制度との関連に着目し、地域の文化財がいかに保護されていくのかについて体系的に明らかにする。また、熊本県阿蘇を事例として、世界的な文化財保護制度が地方の文化財保護行政にいかなる影響を及ぼしていくのか、分析する。

2018年度-2022年度科学研究費助成事業・研究活動スタート支援「世界遺産制度が地域の文化財保護におよぼす影響」(研究代表者:雪村まゆみ)

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