蛍光X線分析法によるCH比や酸素濃度が異なるオイル中無機元素の定量分析

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タイトル別名
  • XRF Quantitative Analysis of Inorganic Elements in Oil with Different C/H Ratios and Oxygen Contents

抄録

<p>蛍光X線分析法を用いたオイル試料中の無機成分の分析において,ベース成分の炭素と水素の質量比(CH比)と酸素濃度による吸収の影響,および無機成分による吸収の影響の全てを補正することが可能な散乱線補正法を開発した.散乱線補正に適切な波長の連続X線の散乱線を利用することで,ベース成分の組成の違いによる影響を正確に補正が可能であることを理論計算および実験により検証した.本補正法は試料厚さの影響も考慮しており,オイル試料の厚さが一定以上あれば散乱線の強度は飽和するので,試料厚さと密度の影響を無視できることがわかった.</p><p>重油や潤滑油など高濃度の無機成分を含有しているオイルについては,ファンダメンタルパラメータ(FP)法で計算された補正係数を用いることで,無機成分による吸収影響の補正が可能である.</p><p>この補正法を用いることで,ベース成分を問わず一つの検量線でオイルの定量分析が可能なため,標準試料の準備が容易であり,潤滑油・シェールオイル・廃油・バイオ燃料油などの汎用的な測定方法として適用ができる.</p>

収録刊行物

  • X線分析の進歩

    X線分析の進歩 45 (0), 217-226, 2014-03-31

    公益社団法人 日本分析化学会 X線分析研究懇談会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390579222505744640
  • DOI
    10.57415/xshinpo.45.0_217
  • ISSN
    27583651
    09117806
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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