骨盤開放骨折の臨床的特徴と急性期治療戦略の検討

DOI
  • 長尾 剛至
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 角山 泰一朗
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 鈴木 卓
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院外傷センター
  • 伊藤 香
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 石井 桂輔
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院外傷センター
  • 黒住 健人
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院外傷センター
  • 藤田 尚
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 三宅 康史
    帝京大学医学部救急医学講座 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター
  • 坂本 哲也
    帝京大学医学部救急医学講座
  • 森村 尚登
    帝京大学医学部救急医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • CLINICAL FEATURES OF AND INITIAL MANAGEMENT STRATEGIES FOR OPEN PELVIC FRACTURES : A REVIEW OF SEVEN PATIENTS IN A TRAUMA CENTER IN TOKYO

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抄録

<p> 【目的】骨盤開放骨折症例を集積し臨床的特徴と急性期治療戦略を示すこと. 【方法】単一施設研究. 対象は2015-2019年に当院で診療した骨盤開放骨折7例で, 後向き診療録調査を行った. 【結果】全例が不安定型骨盤骨折 (abbreviated injury scale (AIS, version 90-98) は中央値で5 (4.5-5)) で, Faringer分類Zone Iに開放創を認めJones-Powell分類Class 3であった. 6例で大量輸血療法を要し, 7例全例で経カテーテル動脈塞栓術と骨盤簡易固定が実施され, 3例で開放創内ガーゼパッキング, 6例で骨盤創外固定が併用された. 7例全例で人工肛門が造設され, 肛門直腸損傷合併の4例では緊急に, 合併のない3例では創汚染が危惧された時点で実施された. 入院死亡は2例で死因は開放創の深部感染による敗血症と多臓器不全であり, 急性期の出血死はなかった. 【結語】骨盤開放骨折症例には, 迅速な止血と適時の人工肛門造設による感染制御が重要である.</p>

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