都市景観要素としての人の存在

書誌事項

タイトル別名
  • People as Urban Landscape Elements
  • Effects of facial expression, activity, and pedestrian traffic on Landscape Impression Evaluation
  • 表情・アクティビティ・歩行者量が景観印象評価に与える影響

抄録

<p>歩きやすい街を実現するためには、空間のデザインや配置、人々の活動が重要な要素と考えられている。さらに人間の表情も街並みの重要な要素となり得ると考える。本研究の目的は、人々のアクティビティと表情の関係を調査し、表情、アクティビティ、歩行者量が街並みの印象に与える影響を明らかにすることである。調査及び実験の結果、会話というアクティビティは、他の行動に比べて幸福な表情が増え、観察者に活気があり居心地良い印象を与えることがわかった。一人でのアクティビティは、悲しげな表情が増える傾向があり、観察者に活気のない印象を与える。また歩行者が多いと、観察者に活気のある印象を与えるが、居心地の良い印象にはならない。人が多いと活気はあるが居心地が悪い印象を与える一方、人が少なくても活気はないが居心地の良い印象を与える。そのため、1人でも複数人でも思い思いに活動できる公共空間の実現には、人が多く「活気」を感じる「賑わい」ある空間だけでなく、多様なアクティビティを許容する「居心地良い」空間が必要であると言える。</p>

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 58 (3), 1578-1583, 2023-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ