胸腔鏡下腹腔鏡下に核出術を行った巨大食道平滑筋腫の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Laparoscopic and Thoracoscopic Enucleation for Giant Circumferential Esophageal Leiomyoma

抄録

<p>症例は24歳の男性で,健診の胸部X線検査で縦隔腫瘍が疑われ,当院を紹介受診した.CT所見上,胸部食道から腹部食道までを全周性にとり囲む最大横径8 cmの腫瘍を認めた.また,上部消化管内視鏡検査で胸部上部食道から下部食道にかけて全周性に伸展する粘膜下腫瘍を認め,ボーリング生検で平滑筋腫と診断された.腫瘍が食道を圧排・牽引することによる胸やけとつかえ感に悩まされており,腹腔鏡下・胸腔鏡下に腫瘍核出術を行った.腫瘍は食道長軸方向に約17 cmに渡って亜全周性に伸展しており,核出術後には胸部中部食道から腹部食道まで筋層は欠損し粘膜層のみが残った.胃食道逆流予防に噴門形成術を付加した.術後は順調に経過し,術後19日目に退院した.巨大食道粘膜下腫瘍に対する核出術の報告はこれまでにほとんどない.今回,我々は巨大亜全周性食道平滑筋腫に対して腹腔鏡下・胸腔鏡下に核出術を行った1例を経験したので報告する.</p>

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参考文献 (11)*注記

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