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- 奥村 順彦
- 相川鉄工株式会社 技術本部
書誌事項
- タイトル別名
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- Development of Refining Technology
抄録
紙製造のプロセスにおける叩解工程の重要性は周知のことである。目的とする紙の性状に大きく影響する叩解工程は,同時に紙製造プロセスの中でもエネルギーを多く消費する工程でもあることから様々な角度から研究が続けられてきた。当社においても,1954年に国産第1号機となる連続式コーン型リファイナーである「スーパーリファイナー」の開発以降,原質機器メーカーの視点から叩解工程の最適化について模索してきた。<br>本稿では,17世紀後半にオランダで開発された回流槽型ビーター以降,現在でも活用されているシリンドリカル型デラックスファイナー,ダブルディスクリファイナーおよびダブルコニファイナーに至る叩解機の変遷を辿りながら,それぞれの叩解機が開発された背景や求められた機能を振り返ってみる。また叩解機本体とともに重要な要素である叩解刃物のパターンの一般的な選択方法,および標準的な鋳鋼製刃物と特殊叩解刃物・ファインバーとの比較について紹介する。<br>近年の紙の需要の変化やSDGsを意識した新たな活動などにより,原料繊維の性状や求められる紙製品の機能も多様化が予想される中,叩解機および叩解技術の基本を確認するとともに,新たな目的や用途に合わせた設備の開発などの参考として頂ければと考える。
収録刊行物
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- 紙パ技協誌
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紙パ技協誌 77 (10), 906-911, 2023
紙パルプ技術協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390579454815406464
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- ISSN
- 18811000
- 0022815X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可