子宮頸部上皮内癌術後に浸潤癌として再発を繰り返した1例

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  • A case of repeated recurrence after surgery for carcinoma in situ of uterine cervix

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抄録

<p>概要:子宮頸部上皮内癌(CIS)が浸潤癌の形で再発することは稀である.今回CISで円錐切除後に浸潤癌として再発を繰り返している症例を経験したので報告する.症例は59歳(当院初診時),48歳時にCISに対して円錐切除術を施行.57歳時にCISの再発を認め,前医で拡大子宮全摘術を施行された.59歳時に腟断端組織診で上皮内癌と診断され,腟断端左側に再発腫瘤を認め当院に紹介された.初診時,腟壁に再発病変を認め,直腸診で腟断端左側に2 cm大の腫瘤を触知した.腟壁組織診はSCC(生検標本内では間質浸潤なし)で再発と診断した.同時化学放射線療法(CCRT)を施行し病変は消失した.CCRT後9カ月で腟断端に再発あり,再度放射線治療を行ったが4カ月後に腟断端再発と外腸骨リンパ節転移を認め化学療法を施行した.化学療法終了3カ月後に外腸骨・閉鎖リンパ節に再発を認め再発腫瘍切除+骨盤リンパ節郭清術を施行.その術後1年3カ月で再度腟断端再発に対して再発腫瘍・腟切除+人工肛門造設術を施行.この手術の後1年5カ月で傍大動脈リンパ節転移を認め同部位に放射線治療を施行した.6カ月後に多発リンパ節転移,肺転移を認め化学療法を施行,以降も再発と化学療法を繰り返し,現在も化学療法施行中である.</p>

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