書誌事項
- タイトル別名
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- Detection of human coronavirus RNA in surgical smoke generated by surgical devices
抄録
<p>多くの外科医は電気メスや超音波メス等のエネルギーデバイスを使用する.これらの機器が生体組織を熱分解することで発生する煤煙はサージカルスモークと呼ばれ,この中には発癌性物質,患者由来の細菌・悪性細胞・ウイルスなどの有害物質が含まれていることが,数多くの研究で指摘されている.2019年にパンデミックになった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では,患者の呼吸器・糞便・血清中にウイルスRNAが存在することが示されている.そして,患者から生じたサージカルスモークによってウイルスが手術スタッフへ感染する可能性が指摘されているが,そのリスクや予防方法を評価する情報は不十分であった.そこで,筆者らはモデル実験でサージカルスモーク中のヒトコロナウイルスRNAの存在と感染力を検証し,サージカルマスクでウイルス感染リスクを低減できる可能性を評価した.本モデルでは,切開対象からサージカルスモーク中にウイルスRNAの1/106~1/105が移行した.サージカルスモーク中のウイルスは培養細胞プラークアッセイでは直接の感染性は証明できなかったが,培養上清にはウイルスRNAが自然減衰以上に保持され,特に電気メスに比べ超音波メスによるサージカルスモークは感染性がより高い可能性が示唆された.また,サージカルマスクはサージカルスモーク中のウイルスRNAの量を99.80%以上減少させることができた.この研究により,コロナウイルス感染患者のサージカルスモーク中には,感染性のあるウイルスが存在し,サージカルマスクの着用は,その感染に対する予防策となる可能性が示された.</p>
収録刊行物
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- 関西医科大学雑誌
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関西医科大学雑誌 74 (0), 7-12, 2023
関西医科大学医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390579554291658368
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- ISSN
- 21853851
- 00228400
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可