下咽頭に嵌頓した揚げ蓮根により嗄声を呈した認知症患者の 1 例

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抄録

高齢者は咀嚼機能や嚥下機能が低下して,誤嚥を起こしやすくなることに加えて,認知症では食物に対する適切な認識と注意が障害されて丸呑みするなどのリスクが高まる。今回著者らは食事後の嗄声症状を主訴に来院した症例にCT検査を施行したところ,下咽頭から食道入口部直上に食物(揚げ蓮根)が嵌頓していることを具体的に把握した上で経内視鏡的に速やかに取り出すことができた。CTは単純X線写真より検出率が高く,魚骨などが粘膜下に刺入している状況なども詳細に把握できる。咽頭異物症例に対して,全身状態が比較的安定している場合には,突然の窒息に十分注意しながらCT検査を行うことが有用である。

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  • CRID
    1390579599231514752
  • DOI
    10.60227/jhgmwabun.19.5_322
  • ISSN
    27587878
    21858136
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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