イオン交換研究と歩んだ40年

書誌事項

タイトル別名
  • Forty Years of Ion Exchange Researches

抄録

<p>イオン交換研究の40年間を振り返り,主に上智大学で行った超分子分析試薬の研究を中心に,これまでの研究をまとめた。分子認識反応の物理信号や化学信号への選択的変換は,新規な超分子センサー設計の鍵となっている。フェニルボロン酸やジピコリルアミンなどの分子認識サイトを有する蛍光プローブやアゾプローブとシクロデキストリン(CD)の組み合わせにより,CD複合体や,修飾CD,CDゲル複合体の相乗効果に基づく金属イオンや糖,リン酸誘導体の特異な認識機能を水中で達成した。また2分子の2官能性アゾプローブのCD空洞内でのねじれ構造をゲストイオンの多点認識によって制御することにより,新規な超分子キラリティーの発現にも成功した。フェニルボロン酸基を有するCDナノゲルやデンドリマーナノ粒子を用いることで,細菌の識別にも成功した。本総説では,超分子構造に基づくこれら超分子CD複合体やナノ粒子センサーの特異な機能について紹介する。</p>

収録刊行物

参考文献 (27)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ