ドロップマス法による筋損傷モデル作製の試みと対側肢への影響

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タイトル別名
  • A trial of experimental muscle damage modeling using the dropmass method in rats, and confirmation of contralateral effects
  • ドロップマスホウ ニ ヨル キン ソンショウ モデル サクセイ ノ ココロミ ト タイソクシ エ ノ エイキョウ

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抄録

筋損傷後の回復に安静固定が及ぼす影響を調べる第一段階として,重錘を落下させて筋を損傷させるドロップマス法により,ラット腓腹筋損傷モデルの作製を試みた。また,重錘を落下させない対側がコントロールとなり得るかについても検討した。筋損傷後1,3,7,14,21日目に,筋組織を取り出して横断切片を作製し,組織学的ならびに免疫組織学的に解析した。また損傷前ならびに組織取り出し日に筋機械痛覚閾値を測定した。その結果,1日目には炎症性細胞の凝集が,3日目以降では再生筋細胞が観察され,筋損傷モデルが作製できたと判断した。筋損傷の影響による筋機械痛覚閾値の低下は,3日目に有意に両側で認められ(p < 0.05),損傷を引き起こしていない対側にも影響が及んでいたが,筋の組織像は健常筋と同様であった。疼痛行動評価を行う研究では,反対側をコントロール肢として利用することは難しいことが明らかとなった。

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