災害リスクを有する国における建設産業の最適規模

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タイトル別名
  • ON THE OPTIMAL SIZE OF CONSTRUCTION SECTOR UNDER DISASTER RISK

抄録

<p> 本研究は,建設産業の役割を明示的に考慮した動学的確率的一般均衡モデルの定式化を行い,国土の災害リスクと,建設産業の最適な規模(資本ストックや雇用者数)の関係を分析する.分析の結果,以下の知見が得られる.長期にわたり災害に見舞われていない平常時において,災害リスクの存在が建設産業の最適規模を増やすかどうかは,家計のリスク回避性向に依存する.リスク回避性向が高い場合には,平常時の建設産業の最適規模は増え,リスク回避性向が低い場合には,最適規模は減る.日本においては,災害保険のリスクプレミアムの高さを考慮すると,災害リスクの存在は,平常時における建設産業の最適規模を増やすと考えられる.災害リスクの向上が顕在化したときには,可能な限り速やかに,建設産業の規模を最適な水準まで拡大すべきである.</p>

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参考文献 (16)*注記

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