アミノ酸のペンタフルオロベンジル誘導体のGC/EI-MSによる解析

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タイトル別名
  • GC/EI-MS Analysis of Amino Acids Derivatized with Pentafluorobenzyl Bromide
  • アミノサン ノ ペンタフルオロベンジル ユウドウタイ ノ GC/EI-MS ニ ヨル カイセキ

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抄録

<p>メタボロミクス研究の重要なターゲットであるアミノ酸を分離能とダイナミックレンジに優れるGC/EI-MS法で一斉分析するための試料前処理法としてペンタフルオロベンジル(PFB)誘導体化に注目した.これまでにもPFB誘導体化によるアミノ酸のGC-MS分析は報告されているが,メタボロミクスで重要となる非タンパク質構成アミノ酸への適用が検討されていないことに加え,タンパク質構成アミノ酸についても,その誘導体化物の開裂情報が不明である場合が多く,GC/EI-MS法を用いた分析法の構築には基礎的な検討が必要である.本研究では,アルギニンを除くタンパク質構成アミノ酸19種類,及び2-アミノ酪酸,サルコシンなど生体内で有用な機能を担う6種類の代謝関連アミノ酸を対象とし,水性アセトン相中でペンタフルオロベンジルブロミド(PFB-Br)を作用させて一段階誘導体化を行った.得られたPFB誘導体について,正イオン化学イオン化(PICI)マススペクトル,及びEIマススペクトルを取得し,生成した誘導体ピークを同定した.これらのピーク同定の結果を踏まえ,選択イオンモニタリングのための定量イオン,確認イオンを決定し,ピーク位置確認のための相対保持指標(Retention Index)を明らかにすることで,PFB誘導体化─GC/EI-MS法によるアミノ酸分析のための定量データベースを構築した.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 72 (10.11), 407-416, 2023-10-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (17)*注記

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