調理頻度に関わる要因の男女別の検討

  • 中易 萌香
    前お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
  • 赤松 利恵
    お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系

書誌事項

タイトル別名
  • Factors Related to Cooking Frequency by Gender
  • チョウリ ヒンド ニ カカワル ヨウイン ノ ダンジョ ベツ ノ ケントウ

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説明

<p>【目的】調理を推奨するアプローチの検討に向けて,調理頻度に関わる要因を男女別に探ることを目的とした。</p><p>【方法】本研究は,2012年の「食育に関する意識調査」のデータを用いた横断研究である。全国の満20歳以上の男女1,773人を対象とし,調理頻度により「週6日以下」「毎日」の2群に分け,属性と食意識,食知識をロジスティック回帰分析により男女別に比較した。</p><p>【結果】調理頻度が毎日の者は,男性10.5%,女性77.8%であった。男性では,50代と60代の者[各々オッズ比7.48 (95%信頼区間1.28~43.81),8.50 (1.49~48.67)],一人暮らしの者[36.00 (12.73~101.82)],食知識が高い者[5.51 (2.24~13.55)]は,各々の基準 (20代の者,一人暮らしをしていない者,食知識が低い者) と比べて毎日調理をする者が多かった。女性では,男性と同様の特徴に加え,配偶者がいる者[7.53 (4.81~11.80)],無職の者[2.66 (1.64~4.32)]は,各々の基準 (配偶者がいない者,雇用者) と比べて毎日調理をする者が多かった。</p><p>【結論】調理頻度に関わる要因として,男女とも居住形態が関係していたが,婚姻状況との関連は男女で異なっていた。今後は,配偶者のいる男性に対して調理を促すアプローチを検討する必要性が示唆された。</p>

収録刊行物

  • 栄養学雑誌

    栄養学雑誌 81 (5), 237-245, 2023-10-01

    特定非営利活動法人 日本栄養改善学会

参考文献 (17)*注記

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