非還納性upside down stomachを呈した進行胃癌の1例

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  • Case of Advanced Gastric Cancer with Incarcerated Upside Down Stomach

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抄録

<p>症例は83歳女性,食思不振・嘔気の精査目的の上部消化管内視鏡検査で,胃体部小彎の亜全周性3型病変を認めた.腹部造影CT検査で胃壁肥厚と全胃が軸捻転を伴いながら縦隔内に高度に脱出したupside down stomach(UDS)を呈していた.術前精査では腫瘍短径は食道裂孔ヘルニア門径よりも大きく,食道裂孔ヘルニア内に嵌まり込み非還納性となったUDSに合併した胃癌と診断して開腹幽門側胃切除術および食道裂孔縫縮術を施行した.UDSに胃癌が合併することはめずらしいが,進行胃癌では非還納性ヘルニアの可能性もあるので,UDSと胃癌の関係を考慮ながら症例ごとに手術方法と術式を選択する必要がある.</p>

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参考文献 (12)*注記

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