インターネット上の「正義感に基づくコメント」の検証

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タイトル別名
  • FIFAワールドカップカタール2022を事例として

抄録

<p>近年のインターネット上のネガティブなコメント(誹謗中傷、炎上等)については、「(対象が)間違っていることをしているのが許せなかった」「その人・企業に失望した」などの投稿の動機が指摘されており、それらのコメントはインターネットユーザの「正義感に基づくコメント」と考えられている。スポーツの場合、ネガティブなコメントが「スポーツ界の過ちを許さないため」「スポーツをよりよいものとするため」に投稿されているという視点はあまり持たれてこなかった。</p><p>発表者は別稿で高校部活動での暴力事件を事例とし、「正義感に基づくコメント」の検証を行った。当該事例では、社会正義(暴力は犯罪である)に基づくコメントや関係者の責任を追及するコメント等、「正義感に基づくコメント」の存在が認められた。</p><p>2022年に開催されたFIFAワールドカップでは、暴力事件のような不祥事があったわけでもないのにも関わらず、日本代表チームの選手や監督が誹謗中傷を受けたことが報じられている。本研究では、異なる事例による「正義感に基づくコメント」のさらなる知見の獲得を目的に、当該大会でのインターネットコメントの検証を行った。チームや選手へのネガティブなコメントの中にどのようなユーザの主張が存在し、その主張の背景にどのような正義感が認められるかを、実際に投稿されたコメントデータを用いて明らかにすることとした。</p><p>分析用データには、「Yahoo!ニュース」に掲載された当該大会に関するニュース記事と、記事に対するコメントデータを用いた。分析ではGPT-3.5(gpt-3.5-turbo)によるセンチメント分析およびテキストマイニングの結果を基に、コーダー1名がコメント内容を精査し、ネガティブなコメントのコーディングを行った。</p><p>当日は、分析結果を基に当該事例で認められた「正義感に基づくコメント」について報告を行う。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390579830883249280
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.73.0_260
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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