気象データを用いたリンゴ褐斑病の一次感染開始日と初発日の推定

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  • Field prediction models combining the first peak for ascospore dispersal with the degree-day for latent period in apple blotch caused by <i>Diplocarpon coronariae</i> based on weather data

抄録

<p>1998~2020年に7県(青森,岩手,秋田,宮城,山形,福島,長野)で実施されたリンゴ褐斑病の子のう胞子飛散調査18事例から,最初の飛散ピーク(以下,1stピーク)が出現する気象条件を検討した.1stピークの出現はいずれも品種「ふじ」の開花始期以降で,降水日であった.胞子飛散開始日~1stピークの間にあった降水日(1stピーク18事例,非ピーク58事例)の気象要素について,ロジスティック回帰分析を用いて解析した結果,1stピークは濡れ持続時間中の平均気温13.8°C以上かつ濡れ持続時間6時間以上で出現すると考えられた.また,潜伏期間の有効積算温度は159日°C(T0:4.6°C)と推定された.上記条件を用いて気象データから1stピークの出現時期と初発時期を推定し,圃場における感染開始時期および初発日の実測と比較した結果,両者はほぼ一致した.以上から,気象データからリンゴ褐斑病の一次感染開始日や初発日を推定できると考えられた.</p>

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