そこでみせる〈傷〉はなにか?
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- 浅野 麗
- 亜細亜大学
書誌事項
- タイトル別名
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- How Is the Scar Shown There?: Kenji Nakagami's “Seisan”
- ――中上健次「聖餐」論――
説明
<p>中上健次「聖餐」(一九八三年)は、被差別部落をモデルとする「路地」が「解体」される「そのとき」を刻印する小説である。「解体」とは同和対策事業の一環として地域環境を「改善」することを目的とした、「路地」近代化の総仕上げとみることができるものである。このときを「危機」とする「聖餐」は、そのときの人びとの退廃を、その土地に出現した女の性的乱交を焦点に据えて描こうとした。それは危機と目される近代化の果てをどのようにみせるものだったのか。この問いにおいてテクスト分析を行った。</p>
収録刊行物
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- 日本文学
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日本文学 67 (11), 68-78, 2018-11-10
日本文学協会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390579863862949376
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- ISSN
- 24241202
- 03869903
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可