小児喉頭の形態学的特徴の検討

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タイトル別名
  • Morphological Features of the Pediatric Larynx
  • ショウニ コウトウ ノ ケイタイガクテキ トクチョウ ノ ケントウ

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抄録

<p>小児喉頭の特徴として,喉頭が成人より高い位置にあり,気道としては小さく狭い以外に,喉頭蓋がΩ型で披裂喉頭蓋ヒダが短いといった特徴がある。今回,小児喉頭の形態学的特徴のうち,喉頭蓋の形態と披裂喉頭蓋ヒダの長さについて喉頭内視鏡動画を後方視的に検討した。対象は2017年5月から2022年4月までの5年間に当科専門外来を受診し,動画があり,かつ一般的に小児として扱う15歳未満とした。喉頭蓋の形態について,Ω型は282例中105例(37.2%)であり,新生児,乳児,幼児においては1/3から1/2であった。成人と同じ扁平型は学童の多数に認めたが,新生児や乳児でも認めた。喉頭蓋の形態は性別の影響を受けていなかったが,年齢や基礎疾患の有無は影響していた。披裂喉頭蓋ヒダの長さについて,短いと評価した例でも声帯長の観察は可能であり,披裂部の余剰粘膜が声門を覆っている4例のみ声帯全長の観察が不可能であった。喉頭蓋のΩ型は間接喉頭鏡を用いた観察でのものであり,喉頭内視鏡ではイメージしにくい。Ω型とともにcurled epiglottisと併記することでΩ型が理解しやすいと考える。</p>

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