アレンジメント再編成の連続的展開を追うこと:社会物質性アプローチに基づく介入研究の提案

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書誌事項

タイトル別名
  • Exploring the Ongoing Process of Re-arrangement: Methodology for the Sociomaterial-based Approach to Intervention Research

抄録

<p>現代社会では,グローバル化の進展に伴ってそれまでの標準が崩れ,ニーズの多様化や変化の加速が進んでいる。このような時代の発達の困難に応答するためには,人,モノ,制度を自明なものとせず,それらを「アレンジメントの効果」として捉えて丁寧に記述する社会物質性アプローチの観点が有効である。本論では,このアプローチに基づいた介入研究の方法論を具体的な事例とともに提案した。地域若者サポートステーションへの介入のプロセス(研究I)だけでなく,その介入を論文としてまとめたことで生じた実践(研究II)までを視野に入れて,アレンジメントの展開プロセスをアリのように地道に追った。この結果,介入から多くの支援利用者が離れたことや,当初の想定とは異なる人物の変化など,介入によって生じる複雑で多様な変化が捉えられた。これらの変化は,困難を効率良く解決するものではないが,より良い状態に向かう次の変化を起こす契機になり得るものであることが指摘された。</p>

収録刊行物

  • 発達心理学研究

    発達心理学研究 34 (4), 355-367, 2023-12-20

    一般社団法人 日本発達心理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580063061592320
  • DOI
    10.11201/jjdp.34.408
  • ISSN
    21879346
    09159029
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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