先天性門脈体循環シャントの犬14頭の外科的治療時におけるイソフルラン-レミフェンタニル麻酔法の検討

  • 関 瀬利
    日本獣医生命科学大学獣医学部獣医保健看護学臨床部門
  • 鈴木 周二
    日本獣医生命科学大学獣医学部獣医外科学研究室
  • 原 康
    日本獣医生命科学大学獣医学部獣医外科学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Isoflurane-remifentanil Anesthesia in 14 Dogs with Congenital Extrahepatic Portosystemic Shunts Undergoing Surgical Ligation

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説明

<p>先天性肝外門脈体循環シャントの外科的治療を受けた14頭の犬を対象にバランス麻酔法を検討した結果,レミフェンタニルの持続静脈内投与(投与速度;18-42 μg/kg/hr)とイソフルラン吸入麻酔(終末呼気濃度;0.77-1.19%)で円滑に外科的治療が実施可能であった。血清アンモニア濃度の中央値(最大値―最小値)は術前130 μg/dl(16-304)から術後49 μg/dl(11-135)に,(p = 0.0295),血清総胆汁酸濃度は術前73.6 μmol/l(6.3-44.1)から術後24.4 μmol/l(2.6-97.9)とそれぞれ有意に低下した(p = 0.0058)。麻酔中には低血圧,低体温,頻脈,および低炭酸ガス血症を認め,麻酔後48時間後までには神経症状(発生率50 %),消化器症状(29 %),および腎泌尿器症状(7 %)が観察されたが、深刻な麻酔関連偶発症を引き起こすことなく安全に実施可能であった。</p>

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