兵庫県瀬戸内海側の海域における環境変化とノリ養殖

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Environmental Changes and Nori Cultivation in the Seto Inland Sea Area, Hyogo Prefecture

抄録

<p>兵庫県のノリ養殖業は,1960年代に他県から新しい養殖技術を導入したことで発展した。特に,浮き流し養殖と冷凍網技術は,養殖面積の拡大と養殖期間の長期化をもたらした。潮流の速い播磨灘で育ち,干出がかかりにくい浮き流し養殖で生産される兵庫県産のノリは,食感の硬さと色の黒さを特徴とする。これが1990年代に伸長した業務用需要が求める商品特性と合致し,日本有数のノリ産地へと成長した。一方で,同じ時期には漁場環境の変化が顕在化した。なかでも養殖期間の短縮につながる海の温暖化と,色落ちを招く貧栄養化は大きな問題となった。こうした状況において,生産者と関係機関は,業務用需要を満たすような生産指導と従来の活動内容の変更を通して,経営環境と漁場環境の変化に対応した。</p>

収録刊行物

  • 地理科学

    地理科学 78 (4), 173-187, 2023-12-28

    地理科学学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390580063063772032
  • DOI
    10.20630/chirikagaku.78.4_173
  • ISSN
    2432096X
    02864886
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ