急性乳腺炎を契機に発見された77歳非浸潤性乳管癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of a 77-year-old Woman with Noninvasive Ductal Carcinoma of the Breast Incidentally Discovered after Acute Mastistis
  • キュウセイ ニュウセンエン オ ケイキ ニ ハッケン サレタ 77サイ ヒシンジュンセイニュウカンガン ノ 1レイ

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抄録

<p>急性乳腺炎には,乳汁うっ滞を原因としたうっ滞性乳腺炎や乳頭より細菌が感染した化膿性乳腺炎があり,産褥期に好発し高齢者の萎縮した乳腺に発症することは稀である.急性乳腺炎の所見を呈した高齢者非浸潤性乳管癌の1例を経験したので報告する.症例は77歳,女性.左乳房痛と乳頭乳輪周囲の発赤・腫脹のため前医を受診し,乳腺炎と診断され抗菌薬投与後に精査目的で当科へ紹介となった.左乳房EDBC区域に発赤を認め,左乳房DCE区域に硬結を触知した.発赤は抗菌薬により速やかに消退したが,マンモグラフィでL-MS・OSに多形性石灰化の集簇がみられ,乳房超音波検査でも左CDE領域に複数の点状高エコーを伴う乳管内充実性病変が認められた.同部の針生検でductal carcinoma with neuroendocrine featuresと診断されたため,乳房全切除術とセンチンネルリンパ節生検を行った.切除標本の病理組織診断は,約50mmの範囲に分布するnon-invasive ductal carcinoma with neuroendocrine featuresであった.術後は無治療で経過観察中である.</p>

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