転移性肺腫瘍と鑑別を要した胸腔内異物の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of an Intrathoracic Foreign Body Resembling a Metastatic Lung Tumor
  • テンイセイ ハイ シュヨウ ト カンベツ オ ヨウシタ キョウコウ ナイ イブツ ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

<p>80歳,女性.既往歴に直腸癌・胸部大動脈瘤があり,2008年に直腸癌の手術,2018年4月に弓部大動脈人工血管置換術を受けていた.直腸癌経過観察のため撮影された胸部CTで右肺胸膜直下に結節影を指摘され,当科へ紹介となった.FDG-PETでは結節に異常集積を認めず,腫瘍径1cm未満のためFDG集積偽陰性の可能性も含め経過観察とした.2カ月後に腫瘍の消失がなく,胸膜に接していることから診断加療目的に切除の方針とした.2018年11月に手術を施行し,術中所見では白色の結節が周囲毛細血管増生を伴い胸膜表面に存在していた.肺楔状切除を行い,摘出標本を確認したところ白色の硬い結節で,骨蝋と酷似しており胸腔内異物の診断で手術を終了した.最終病理でも胸腔内異物となり,以前の胸部手術時の遺残と思われた.転移性肺腫瘍と鑑別を要した胸腔内異物の1例を経験したため,これを報告する.</p>

収録刊行物

参考文献 (10)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ