超高感度代謝イメージングを実現する動的核偏極法

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タイトル別名
  • Hypersensitive MR Metabolic Imaging Realized by Means of Dynamic Nuclear Polarization (DNP)

抄録

<p>本稿では,核磁気共鳴(NMR/MRI)の感度の低さを克服するための技術として注目されている動的核偏極法について概説し,これによって近年盛んになりつつある超高感度代謝イメージングとその応用例について紹介する.MRIは主に生体の水分子の水素核スピンを対象として断層画像を取得可能とする現代医療では不可欠な医用画像診断技術であるが,根本的な弱点として「感度の低さ」が挙げられる.高感度化信号を長く保つことのできる部位を他核種で標識した分子プローブを創製し,磁場環境下における動的核偏極によって「超偏極」状態にすると,1万倍以上に増大された超高感度NMR信号を足がかりとして,生体内へ投与された分子プローブの代謝反応を直接画像上へ描出することが可能となる.電子スピンや核スピンの制御によって実現する超高感度代謝イメージングやその生物医学応用について触れながら,本技術によって拓かれる最先端の生命科学や生物医学研究と将来展望について述べる.</p>

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参考文献 (29)*注記

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